口腔カンジダ症にご用心!
予防のススメ
口腔カンジダ症とは、健康な口の中にもいるカンジダ菌という真菌(カビの一種)が異常に増えたことで、口の粘膜に白い苔のようなもの(白苔はくたい)が付く、赤くなる、ヒリヒリする、口の中に苦みを感じるといった症状をおこします。
自覚症状はヒリヒリしたり、味が変わったりしますが、自覚症状が出ないことも多いので見落とされやすい病気です。
口腔カンジダ症は、以前は白血病やHIVなどの特別な病気を持つ人だけがかかるという認識が一般的でしたが、
高齢化や医学の進歩により、特別な病気でなくても、免疫力の低下、口腔乾燥症がある方、消毒薬での過度のうがいをしているかた、入れ歯を装着している方などに口腔カンジダ症は増えています。
特に脳卒中に罹患し、寝たきりのお年寄りなどでは高頻度でカンジダ菌の検出がされるといわれています。
治療としてはカンジダ菌に効果のある抗真菌薬を含むうがい薬や塗り薬などを使用します。
薬の内服が必要になる場合もあります。
一番大事だと考えるのは、口腔カンジダ症にならないよう予防を心掛けることです。
毎食後のハミガキとこまめなうがいで口の中を清潔に保ち、適度な湿度を維持することが大切です。
入れ歯は毎食後入れ歯用ブラシなどで水道水を流しながら洗い、入れ歯洗浄剤で清潔にしましょう。
また歯磨き剤は研磨剤入りのものが多く、歯磨き剤で洗うと入れ歯に細かい傷が付き、カンジダ菌増殖の温床になるので使用しないでください。