ブラキシズムに注意
予防のススメ
ブラキシズムとは、上下の歯をすり合わせて音を出すグライディング(歯ぎしり)、
音は出さないが歯を強く噛みしめるクレンチング(噛みしめ)などの運動障害のことを言います。
ブラキシズムは主に仮眠を含む睡眠中に起こり、半年以内に2度以上、人から指摘された人は、要注意です。
病的なブラキシズムの力は、ガムを強く噛んだときの数倍から十数倍にも達するといわれ、
それが続くと、歯がすり減ったり、歯茎が損傷したり、顔貌が変化したり、耳の障害、顔面頭部の痛みなどを起こします。
またブラキシズムは、顎関節症、情動ストレス、睡眠障害、特に睡眠時無呼吸症候群なども起こすといわれています。
睡眠中になぜブラキシズムが起きるかはまだ分かっていませんが、病的なレベルに増大させる原因としては、
精神的ストレスと、歯の噛み合わせの密接な関係が認められており、歯の噛み合わせの問題が重要と考えられます。
メカニズムがまだ解明されていないので、治療法は対症療法が主になりますが、
寝るときに歯にスプリントを装着する<スプリント療法>が、歯ぎしりなどを質的に軽減させることができます。
当院ではおこなっていませんが、<自己暗示療法>、<薬物療法>、<行動療法>、<理学療法>なども効果があるといわれています。
質のよい睡眠を確保するためにも、ご注意ください。